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MA2 Gallery

MA2 gallery / Ebisu, Tokyo

Shigeki Matsuyama「アイジェンは世界を二次元で見る

Shigeki Matsuyama Solo Show “iGen sees the world in 2D 

2021.12.11- 12.23 / MA2 Gallery

 本展では、SNSなどにアップロードされている無数のセルフィーやスナップ写真をモデルとした肖像画《 Portrait of dazzle 》を始め、複数の自分でSNSを使いこなす現代人を描いた新作の自画像《 Self-portrait for multiple accounts 》、生まれた時からインターネットが存在するデジタルネイティブをテーマとした新作の彫刻《象徴:アイジェンは世界を二次元で見る》を発表します。

 

 アイジェン( iGen )とは、1995年から2012年頃に生まれたデジタルネイティブの最初の世代で、生まれた時からデジタル機器やインターネットが当たり前のように存在し、ウェブを日常風景の一部として感じ取り利用している世代です。(Wikipedia"ジェネレーションZ"より引用)

 スマートフォンの普及率が98%ともなるこの世代においては、画面越しに文字で会話し、知識を得、世界を見る事が当たり前で、自分の目の前にある現実以上に、スマートフォンの画面を通して見る二次元の視覚情報にリアルを感じているといいます。確かにスマートフォンは現代人の生活には無くてはならないとても便利な道具ではありますが、批判的思考・問題解決力・創造力への深刻な影響が問題視されている側面も無視出来ません。

 本展のタイトル「アイジェンは世界を二次元で見る」とは、生まれた時からインターネットが存在している世代の人達は、それ以前の世代とは違う思考で世界を見ているのか?という疑問から生まれました。彫刻作品《象徴:アイジェンは世界を二次元で見る》は、私にとってiGenを題材とした初めての作品であり、前出の疑問に対しての仮説のような意味合いを持つ作品です。これは、紀元前2世紀に作られた単眼巨人ポリュペーモスの石像をモチーフとした彫刻作品で、現実(三次元)の世界を単眼(二次元)で見るキャラクターとして、本会場2階に象徴的に配置しました。

 

 数年後の2025年にはiGenも30代となり、社会的地位も確立され様々な場面で世の中へ与える影響力も大きくなっていくでしょう。そんな彼らの作る未来の社会がどのようになっていくのか、私はとても興味を持っています。

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